「実際のところ、英語の音読って効果があるのかな?」
「効果はいつから実感できるんだろう?1ヶ月でも効果はある?」
「効果が出る音読のやり方や、おすすめアプリ・教材も知りたい」
こんな悩みをお持ちではないでしょうか?
英語学習法について、本やネットで調べると「音読」を勧める人は多いです。でもそういった意見を見ていると、実際に効果があるのか、実は効果がないんじゃないかと、不安や疑問も感じてしまいますよね。
そこで本記事では、「英語の音読の効果」に関して、音読に関する論文等を含めて徹底調査した結論をお伝えします。
先に結論からお伝えすると、英語の音読は正しくやれば、効果があることが明らかになっています。
ただ、適当に音読をやっても、効果を得られないことも事実です。ですので、効果を引き出す音読のやり方を始め、音読にぴったりな教材・アプリなどを、本記事でまとめて紹介します。
これを書いているEIGOTO編集部では、数多くの英語学習者の学習効果を分析し、本当に良い勉強法をピックアップして紹介しています。
本記事を読めば、音読を通じて英語力を底上げし、理想の未来を実現することができますよ。3分ほどで読めるので、ぜひ最後まで読んでみてください!
Contents
英語の音読は効果がある理由
英語の音読に効果がある理由は上記の通りです。それぞれ解説します。
1. 音を発する過程で、英語力に関するいろんな力が身につくから
一つ目の理由は「音を発する過程で、英語力に関するいろんな力が身につくから」です。
そもそも音読とは、英語の音を声に出して、発声するトレーニングです。
音読のように「英語の音を発する過程」では、英語の音を理解するように脳が働きます。その過程で、いろんな力を培うことができるんですよね。
例えば、具体的な効果は後述しますが、「リスニング力が上がる」というのは、音読の最も大きな学習効果です。
このように、英語を声に出して読む音読は、その過程を通じて、英語力に関する様々な力が身につくようになっています。
2. 音読で効果実感している人が多くいるから(論文結果でも明らかに)
もう一つの理由が、英語の音読で効果が出ている事例が数多く存在するからです。
例えば「英語学習の論文」でも、音読による効果向上の調査結果が出ています。
一例を挙げると、「日本人大学生に対する音読指導が英語読解能力向上に与える効果」の論文では、英語の音読を通じ、大学生の英語力が上がった研究結果も出ています。
このように、音読の勉強を行い、実際に効果実感している人は数多くいます。何よりの強い事実です。
英語の音読はどんな効果がある?【効果は大きく3つ】
では英語の音読を行うと、実際にどんな効果があるのか?
結論、音読を通じて得られる効果は大きく3つあります。
1. リスニング力が上がる
2. リーディングの速度が上がる
3. 文法やフレーズ、単語を正しく使えるようになる
この3つが最も大きな音読の効果です。それぞれ解説しますね!
1. リスニング力が上がる
前述通り、リスニング力が上がるのは、音読の最も大きな学習効果です。
そもそもリスニングで英語が聞き取れない原因には、
- 英語は聞き取れているけど、意味の理解が追いつかないパターン
- 英語自体を聞き取れないパターン
この2つがあります。
前者の「英語は聞き取れているけど、意味の理解が追いつかないパターン」の場合、日本語と英語の語順が違うことが、意味を理解できない大きな壁になっています。
英語の文章を、前から順に日本語訳すると、変な順番になりますよね。これは「日本語と英語の語順が異なるから」です。
特に「英語の語順で、意味を理解する力」は、「返り読み」ができない音読だからこそ得られる学習効果です。
返り読みとは、一度読んだ英文を、戻って読み返してしまうことです。
音読ではない「黙読」の場合、無意識のうちに、同じ箇所を何度も読み返してしまうことがあります。何度も同じ箇所を読んでしまった経験、あなたもあるのではないでしょうか?
そうやって返り読みをしてしまうと、「英語の語順で英語を理解すること」は、いつまで経ってもできるようになりません。
また後者の「英語自体を聞き取れないパターン」の場合、英単語や英文法、発音を正しく理解できていないため、話されている英語自体が聞き取れないことが問題です。
このような問題に対して、音読を行うことで、英語自体を聞き取れるようになっていきます。
このように、英語の音読を行うことで、英語の語順で意味を理解することができるようになり、かつ英語自体を聞き取る力も身についていき、結果リスニング力が上がっていきます。
2. リーディングの速度が上がる
「リーディングの速度」が上がることも、英語の音読で得られる効果です。
そもそも人は、音読ではない「黙読」をするときも、心の中では英語を音読しています。そのため、音読の速度が速くなると、黙読のリーディング速度も比例して上がることになります。
ところが黙読の場合、音を声に出さない分、すべての英語を、頭の中で音声に変換しているわけではないことも事実です。黙読の場合、「飛ばし読み」のようなイメージですね。
その点、声に出す音読は、全部の音を声に出さないといけません。結果として、すべての英語を音声に変換する必要があるんですよね。
この過程で、リーディングの速度は上がります。そういう仕組み・効果が音読にはあります。
3. 文法やフレーズ、単語を正しく使えるようになる
正しい文法やフレーズ、単語の知識も定着していくことも、英語の音読で得られる効果です。
音読を何度も繰り返すと実感できることですが、音読でスラスラ発することができたフレーズや単語は、次第に脳に定着していきます。
そうやって英語で使える「レパートリー」を増やしていくことで、日常会話の引き出しはもちろん、リスニングで聞き取れる音も、リーディングで読める文章も増えていきます。
ここまでをまとめると、
1. リスニング力が上がる
2. リーディングの速度が上がる
3. 文法やフレーズ、単語を正しく使えるようになる
以上の3つが、英語を声に出して読む音読をすることで得られる3つの効果です。
英語の音読の効果実感はいつから出る?
結論、今のあなたのレベルや、目指すレベルによって変わります。
ですが目安と言える期間はあり、例えば「ゆっくり英文を読めるレベル」から「素早く英文を読めるレベル」を目指すなら、1ヶ月程度でも効果は実感できます。
一方、間違った学習法、良くない教材を使ってしまうと、もっと時間がかかってしまうことも事実です。
ですから、音読で効果を最大化するためには、音読の”注意点”を理解し、その上で”正しいやり方”に集中することが、効果を最大化する秘訣となります。
ですのでここからは「音読の注意点」と「音読の具体的なやり方」「使うべき教材」を紹介していきます。
英語の音読で効果を出すための注意点
英語の音読で効果を出す際の”注意点”は次の通りです。
1. 音声付きの教材を選ぶ
2. 難しすぎない、むしろ簡単と感じる教材を選ぶ
3. スラッシュリーディングを取り入れる
それぞれ解説します。
1. 音声・スクリプト付きの教材を選ぶ
英語の音読をするなら「音声・スクリプトの両方が付いている教材」を選びましょう。
英語学習者の中には、英語の音声はあるものの、スクリプトが付いていない教材を、ひたすら音読している方がいます。
この場合、発した音声が本当に正しいか、答え合わせをすることができないデメリットがあります。それだと、学習効果は当然落ちてしまいます。
その点最近は、音声とスクリプトの両方が付いている良質な教材も多いです。音読をするなら、音声・スクリプトの両方がついている教材を選ぶことが、一つ目の注意点です。
2. 難しすぎない、むしろ簡単と感じる教材を選ぶ
教材選びのもう一つのポイントが「難しすぎない、むしろ簡単と思える教材を選ぶこと」です。
イメージとしては、英文をリーディングで読んだ時に、意味をスッと理解できるレベルが望ましいです。
なぜ簡単な教材が良いかというと、前述通り、音読は「返り読み」をしないことが大事だからです。
意味をパッと理解できる教材でなく、聴き込まないと理解できない教材の場合、せっかく音読しても意味を理解することができず、「返り読み」をしてしまうことになります。
それだと前述通り、英語を英語の語順で理解する力はつかないので、学習効果は落ちてしまいます。
一方で、意味をパッと理解できる易しめの教材であれば、一度聞いたら意味がわかるので、返り読みをしなくなります。結果として、英語を英語の語順で理解する力が養われ、リスニング・リーでディング力向上などにつながります。
ですから、音読しながら意味を理解できるような、易しい、簡単な教材を使うことが、音読するなら特に重要です。
3. スラッシュリーディングを取り入れる
3つ目の注意点は、英単語ひとつひとつで意味を理解するのではなく、カタマリごとにスラッシュを入れるイメージで、文章を区切って読んでいくことです。
このようなカタマリで文章を理解する読み方を「スラッシュリーディング」と言います。具体的なイメージは次の通りです。
I have to finish my homework by next Monday.
I have to / finish my homework / by next Monday.(スラッシュリーディングの例)
上記下段のように、一つの文章をカタマリごとに区切るようにしましょう。
そうすることで、文章構造を理解しやすくなる上に、意味もパッと理解できるようになるメリットがあります。結果、学習効果を実感しやすくなります。
英語の音読の効果的なやり方
ここからは、英語の音読の効果的なやり方・流れを紹介します。
1. 文法・単語・フレーズは事前に理解しておく
2. 文のカタマリごとに意味を思い浮かべながら音読する
3. 音読を繰り返す
結論、おすすめの音読のやり方は上記の通りです。それぞれ解説します。
1. 文法・単語・フレーズは事前に理解しておく
音読で利用する教材は、いきなり音読から始めるのではなく、事前に文法や単語・フレーズを理解した上で、音読に入ることがおすすめです。
なぜなら前述通り、英語の音読は返り読みができないので、スムーズに読めるようにしておく必要があるからです。
ものすごく簡単な教材で、事前準備せずとも意味を理解できるレベルなら別ですが、そうでないなら、最初はスクリプト等を使いながら、文法構造、単語、フレーズを頭に入れておきましょう。
事前準備をした後に音読をすることで、返り読みをすることなく、スムーズに音読をすることができます。
結果として、リスニング力の向上、リーディング力の向上、文法・単語・フレーズなどの理解も効果的に進んでいきますよ!
2. 文のカタマリごとに意味を思い浮かべながら音読する
前述のスラッシュリーディングの通り、文のカタマリごとに意味を思い浮かべながら、音読を進めていきましょう。
カタマリごとに意味を理解しながらスムーズに読み進めることができると、英語を英語の語順で理解する力は確実に付いていきます。
そうやっていけば、日本語脳ではなく「英語脳」が形成されていくので、英語力の底上げにもつながっていきます。
3. 音読を繰り返す
一度音読をしたら終わりではなく、二度、三度と、繰り返し音読することがおすすめです。
特に、同じ日ではなく、後日に「復習としての音読」をすることが、効果を最大化させるためにおすすめです。なぜなら復習をしないと、せっかく覚えたことを忘れる確率が高くなるからです。
事実として、「エビングハウスの忘却曲線」という理論によると、人は一度覚えたことを、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後に76%、1ヶ月後に79%も忘れる研究も明らかになっています。
- 1時間後:覚えたことの56%を忘れる
- 1日後:覚えたことの74%を忘れる
- 1週間後:覚えたことの76%を忘れる
- 1ヶ月後:覚えたことの79%を忘れる
このように、記憶したことの80%くらいは、復習をしないとほぼ忘れてしまうんですよね。以下がエビングハウスの忘却曲線をグラフ化したものです。
縦軸が「記憶率」、横軸が「経過時間」です。黒い曲線が「復習しなかった場合の記憶率」であり、何もしないと、時間が経つに連れて、記憶率が大幅に下がっていくことが見て取れると思います。
一方、オレンジ曲線が「復習した場合の記憶率」です。1日後、1週間後、1ヶ月後に復習すると、記憶率は「ほぼ100%」に近くなっていることも同時にわかると思います。
以上のことを踏まえたおすすめの復習のタイミングは次の通りです。
1日後→10分間復習
1週間後→5分間復習
1ヶ月後→2-4分間復習
上記タイミングで音読の復習をすることで、音読した効果を、しっかりと積み上げていくことができますよ。
以上が、効果を最大化させる音読のやり方です。
英語の音読に効果的な教材やアプリ、本
英語の音読で効果的な教材・アプリ・本を紹介します。
どの教材も、効果的な音読をする際に必要な「音声・スクリプト付き」です。
音読パッケージトレーニング
音読パッケージトレーニングは、音読の効果的なやり方はもちろん、CD含めた音読題材もバッチリ網羅されているおすすめ教材(本)です。
音読専門でとてもよくまとまっているので、本とCDで学習したいなら特におすすめです。
スタディサプリEnglish
スタディサプリEnglishは英語学習アプリです。音読専門ではないですが、様々なシーンでの英語音声・スクリプトがあるので、音読にも使えます。
音読題材はもちろん、音読に必要な英語力のベースをつけるなら特におすすめです。日常英会話はもちろん、ビジネス英語やTOEICコースもあるので、目的別で英語力を高めることができます。
月額2,178円ですが、最初の7日間は無料体験期間になっているので、7日間は無料で使うことができます。もし興味があるなら、7日間使ってみることをおすすめします。
まとめ
述べてきた通り、英語の音読は効果が高いです。特に、正しい学習方法で音読をしていけば、リスニングやリーディング力、語彙力は確実に身についていきます。
そうやって英語力を高めていけば、就職や転職に役立つことはもちろん、グローバル人材は年収も高いため、年収を上げることもできます。また、世界中に友人を作ることもできますし、人生の選択肢、豊かさは圧倒的に高まります。
音読は今日から学習できるからこそ、まずは小さくても良いので、音読学習を始めてみることをおすすめします。そうすれば、早ければ1ヶ月後には、効果を実感できますよ!
1. 音を発する過程で、英語力に関するいろんな力が身につくから
2. 音読で効果実感している人が多くいるから(論文結果でも明らかに)